「12番の部屋だって」

「さいで」







カラオケに到着して目的の部屋を探してウロウロと歩く片割れを前に見ながら既に帰りたがってるオレがいる。けれどそれもの姿を見ればたちどころに誤魔化されてしまって。
丁度12番の部屋から出てきたにジャスデロが駆け寄り抱きつき、あー・・・ごめん前言撤回今すぐを連れてこの場から出たい。見た目が女っぽいジャスデロだからまだオレの我慢もきくわけだが男は男。早々にとジャスデロを引き剥がし部屋に押し込んだ。







「よっ久しぶりー」

「そうさね」

「何でオレんち来なかったの?」

「本屋行きたかったから」







部屋に入った途端にマイクを持ったまま絡み付いてくるデビ・・ット・・だよな?を適当にあしらっての隣に座った。既にテンションが上りきっているデビットとそれに続くジャスデロに、オレが付いて行く気は全くもって無く、これもまた適当に曲検索をかけてやり過ごす。
そんなオレの不機嫌さとやる気の無さ具合に気づいたは、隣から少し大きめにした声で気遣いの言葉をかけてきた。間接照明と画面の光のみに照らされて何処と無く大人びた雰囲気を見せるに、これが二人っきりだったらどんなに良かっただろうかと頭を抱えたくなった。







「ラビ」

「なんさ」

「曲入れないの?」

「ああ、・・オレは良いよ。」

「ヒッ、ラビ元気ない?」







まあジャスデロは・・・、根は優しいんだよ。
何やら心配してくれてるジャスデロに大丈夫だと伝え、さっきからマイクを独り占めしてるデビットの方を見やり溜息を吐いた。双子でも結構違うところがあるらしい。けれど結論オレからしてみれば両方相手にしにくいのは変わらない。















――。















「そういえばさー」

「?」







一頻り歌い誰も次の曲を入れていなかったのか、テレビの画面がCMに変わった。其々が一息着いている中、今の今まで歌っていたデビットが唐突にオレとを交互に見て、彼氏やら彼女は居ないのかと聞いてきた。は言い淀んでいるのかオレをチラりと見て直ぐに視線を逸らす。そんなの様に気づいたのか、デビットがに詰め寄る。
これは遊ばれるだろうなんて他人事のように思いながら、オレとしてもがどう返すのか気になってついを見してしまう。







「なあどんなやつ?いつから付き合ってんの?」

「まだ私何にも」

「だって彼氏いるんだろ?」







言いよどむをさも面白気に囃し立てるデビット。というかその質問の仕方は答えが決定されてるようなもんだろう。答える隙もろくに与えず質問攻めにするから結局デビットの声が響くばかりでの口からは何も出てこない。
正直つまらない。つまらない、ならばと此方から煽りをかけてやることにした。









「な、なに」







助かったと安心したような顔を向けてきたに一つ優しく笑んでやり、オレもの彼氏の話が聞きたいと、デビットに続いて言い放つ。するとはいっきに表情を曇らせ、そっぽを向いてしまった。







「ほらほらラビもああ言ってるんだしさ、で、どんな人?」

「・・・、と・・しうえ・・の人」

「・・・マジで?同じ学校の先輩?」







は脚の上で携帯を握り締め、時たま手持ち無沙汰に弄びながら若干諦めたようにデビットの質問にだけ答える。学校の先輩、の部分には頷いて答え、それをひやかすかの如く声をあげるデビット。デビットがそうして騒いでいればジャスデロも興味本位で色々な質問をに浴びせ、もその質問に毎回顔を赤らめては答えていく。
何とも言えない程可愛いから本音は今すぐ腕の中におさめてぎゅう、と力の限り抱きしめてしまいたい。







「ふうん」

「何だよラビ」

「いや別に」

「妹取られて妬いてんのか?」

「そりゃあ、まあねえ、大事大事な可愛い妹ですし」

「あはははは」

「で、はそいつのこと本当に好きなんさ?」

「好きじゃなきゃ付き合わないだろー」

「お前に聞いてないさ」

「だって付き合ってんだったら聞くまでもないじゃん」

「でも気になるさ?」

「うわ、鬱陶しい兄貴だなー」

「ヒッ どうなの!はどうなの!」







鬱陶しいだのと言いながらもゲラゲラ笑うデビットにつられたのか、ジャスデロも笑いながらに詰め寄っていく。そんなオレ達に言葉を詰まらせて若干俯き気味になってしまった。四方八方味方なんて何処にもいやしない。
さあこれにどう応えてくれるかが一番の見ものさね。







「・・・ちゃんと・・」

「ちゃんと?」

・・・・好・・・・き 付き合 ってる・・もん」

「・・・・・・・そ。」

「・・うん」

「ヒュー!ラビ惨敗決定、残念でっしたー!」

「ヒヒッ ラビ残念!」

「別に残念じゃないさー」







「・・・・・・お手洗い行って来る!」

「うおっビックリした」

「行ってらっしゃーい」







は居心地が悪くなったのか、色々と耐え切れなくなったのか、「好きで付き合ってる」の時よりもあからさまに大きい声を出して逃げるように部屋から出て行ってしまった。そんなに続きオレも、なんて言って適当に部屋を出れば、中からはまた騒がしい曲が響いてきて。
きっとデビットがまた何か変な曲でも入れたんだろう。取り合えず双子が付いてこないことを確認してオレはの後を追った。





















(08/04/12) (×閉じる)


えーと今日明日明後日くらいでいい加減終わらせたいと思っています。
当初の予定よりもページ数が2倍とはどういうことだ/(^o^)\
だらだらと長くて申し訳ない_ノ乙(、ン、)_