≫07/23 23:29 Lavi ハートを射抜いてマイハニー











「何その格好」

「えへっ」





とりあえず唐突に今私の部屋を訪ねてきたラビの状況を説明しようか。白衣(きっと科学班の誰かのをちょろまかして来たんだね)を着て中にスーツらしき物まで着てネクタイをしめて(なんて奴だお医者さんでも始めるつもりか)そんなガッチリした感じの服装で可愛いこぶりなのか、にこって小首傾げて笑いやがった。実際、そんな良ろしい恰好をして死ぬほど可愛い仕草をしやがるから悔しくてうっかり首締めたくなった。





「な、なに」

ー、オレとあそんでー」





挙句の果てそのまま私の座るソファに近づいてきてドサりと音を立てて近過ぎる程の隣に腰を下ろして、私の方をみてにまにましている。次にとる行動が予測出来ずひたすらラビを見るしかない私に、ラビはまたにまにましながら手で白衣についているポケットの中を探っている。そしてポケットを探りながら彼の口は邪気を全く含まない声でそんなことを言ってきた。もう何だよこの男本当に男ですか?可愛すぎて鼻血出ちゃう殺したい。





「なにしてあそぶの」

「お医者さんごっこ」

「・・・。」





や、やっぱりそうきたかあああ!しかしその顔で〜ごっこっていうのは並外れて可愛いのでやめてもらいたい。あと彼は結局ポケットの中から聴診器を取り出したんだけど、ここまでくれば流石の私にも、彼がこれから何する気なのか予想が出来るので、出来ればそれも使わないでもらいたい。けれど聴診器を首にかけた仕草にはうっかり魅入ってしまうものがあって。ラビはそんな私の中の葛藤は露知らず、黙ってラビを見ているので機嫌を悪くしたと思ったのか「嫌?ダメ?」なんて聞いてきやがる。ああもう可愛いなあ男のくせに可愛いな。あんたは何歳ですかバカヤロー。





「す・・」

「す?」

「すこし、なら、付き合う」

「! やった!」





ほらまたもうこの笑顔があかんて!こんなん受診しにきた患者さんに逆に診察とかお注射されちゃうんじゃな(以下略)だから何が言いたいかというと、うっかり私が変態になるほど今日のこの格好のラビくんは魅力的なんですってことです。何でも似合うって良いな。しみじみとそんなことを考えている間に、ラビは私の手を引いて私をベッドに座らせ、その前に椅子を持ってきて、それに私と向かい合うようにしてそこに座った。





「ん、じゃ、口開けて」

「・・え、マジで口の中見るの?」

「お医者さんには敬語っしょ?」

「・・・。本当に口の中見るんですか?」

「真似っこ真似っこ」





私には敬語で話すように言っておきながらラビ自身はそんなフレンドリーな話し方でいいんかい、なんてちょっとした不条理に呆れながらもそんなまねっことか可愛いこと言うなとか思っちゃった私はどう考えても負け組みじゃないか。(あれ?私何の話してるんだっけ?)とりあえずラビの指示通りに軽く口を開けると(う、うわ!なんかこれ間抜けっぽい!)、開け方が甘かったらしく、ラビは私の顎に指を添えて少し上にあげ、「もうちょっと」と言ってきた。仕方なく本当に少しだけ口を大きく開けば。





「・・・、は舌まで可愛いさね」

「 は? ッ んぅ・・っふ、ぁ、ん」





暫く私の口の中を見た後に(っていうか口の中見られるのが予想外に恥ずかしい)ラビは徐に立ち上がり、口を半開きにして間抜けそのものの顔をしていた私に最初っから深いふっかーいべろちゅーをかましてきた。予想していなかったことに身動きが取れず、顎を掴まれたまま何度も角度を変えられて舌を吸われ、挙句ぐねぐねと絡められて、ほぼ真上を向いたような状態でキスをして、そのせいで飲み込み切れなかった唾液は大きく開いた唇の端から零れていった。自分の知らないところで性欲が増して行く時の不愉快さといったらない。





「ぁ っはぁ・・・、う、あっ」





一頻り口内を愛撫され掻き乱されて唇を離され、嫌でも麻痺し始める頭。遅れて背筋をかけあがってくる快感に身震いすると結局何も考えられない程に、何も抵抗しようと思えない程にことは進んでいたようだ。トン、と軽く肩を押されてされるがままにベッドに沈みこむとラビが上から覆いかぶさってきて次にはこう言う。





「診察するから脱いで」

「・・むり」

「じゃあ脱がしてやるさ」

「・・・、」

の体に悪いところがあったら大変だから、オレが細かいところまでよく診てあげる」





もう、とりあえず、すきにすればいい、どうでもいい。台詞もさることながら、やっぱりこの笑顔は人様を興奮させたり惚けさせたりする効果を持っているようだ。私自身もあれだけのキスで身体の力が抜けきるだなんてまだまだ甘いんじゃないのだろうか。否、そうでなくてもラビは舌使いが巧みだから何事においてもとろい私は容易く翻弄されてしまう。本気で、ダメだ。





私は今日何度目か判らない密やかなときめきを胸中に隠しこみながら大人しくラビの診察をうけることになった。

















後日談。





「口開けたときに舌で歯なぞったが悪ぃんさ。なんか誘われてんのかと思うじゃん?」

「・・・完全無意識でした」

「じゃあ無意識でオレを誘ってたってことで」

「・・・。(もう本当、どうでもいい。)」




















(07/07/23) (閉じる)