?・・ちゃん、無駄な抵抗はやめて速やかに起きなさい。」

「も う 起きたー」









毎朝の習慣ではないけれどほぼ毎朝。たまーに、ごくたまーにオレが寝坊しそうになると運良く計ったかのようにが早起きをする。まあそれは本当にたまーにであって、オレの方が寝起きが良い、というわけでオレの毎朝の習慣はを起こすこと。他人の部屋でもそれが血縁の妹の部屋なら誰も不法侵入に文句は言わないさ。つーかが部屋の鍵をかけたところで、それを開けることはオレには容易いわけで。目を瞑ったまま、かけ布団を抱き枕にしているを見て何とまあ器用な起き様だろうかと皮肉ってやった。









「残念ながら世間ではそれを起きてるとは言わないんさ」

「この 部屋・・じゃ・・・・・私が法律」

「・・・。お前本当に寝ててそんな事言ってんの?」









だとしたら流石すぎるぜオレの妹可愛いやつ。って惚気てる場合じゃなかった。時計の針は待ってくれやしないから早急にを起こさないと学校に遅刻する。本音を言えばこのままとサボリにズリ込みたい所だが、オレ達と一緒に出勤していく母が居る限りそれは不可能。さていつもの荒療治に入りますか。









「擽られたくなかったら起きれ」

「・・・5分 待って」

「お前の5分はオレにとっての30分なんさ。悪いけど無理。」









これだけ話してたら普通目が覚めてくるだろうに未だ寝ようとする自分の妹に半ば関心する。キリも仕方も無いのでの腰に幾度か指を這わすと一瞬だけは体を強張らせて飛び起きた。ようやく起きたさ、ちゃん良いお目覚めで?









「擽らないでって言ってるのに!」

が起きないのが悪いんさ」

「擽る以外の方法で起こしてよ!」









おいおい起こしてもらっといてそれは我侭っつーもんさ。寝起きが抜群に悪いの文句を聞き流しながら、いいから早く着替えろと言うとますますは怒ってオレの腹にストレートをかましてきた。暴力的な女の子には彼氏できんさ。ってその彼氏はオレか。オレも結構頭がキてんのかもしれない。









「お兄ちゃんのばか!」

「うるせえ、いいからさっさとベッドから降りて着替えるさ」

「おかあさーん!お兄ちゃんが苛め っんむ・・ぅ・・・」









ギャーギャーとベッドの上で騒ぐに今度はオレがキレかかって自分の唇での唇を塞ぐ。この時ばかりは喋らせない様に唇全体を覆うようにして喰いついて抵抗が無くなったところを、後頭部の髪を指で梳き流し、唇の間に隙間ができたら舌を入れ込む。そういえば今日の攻撃(ストレート)はちょっと加減なかったのか地味に痛いんだけどその件に関しては躾が必要かもしれん。









「っは、ぁ ん・・・・っふ、ぅ・・う」









朝っぱらから威勢宜しく、舌を行き交いさせて粘液の混ざる音を立てながらキスを深くしていく。歯裏をなぞりそのまま上顎を一舐めするとが苦しげに顎を上に持ち上げて、口内で動き回るオレの舌を舌で追い出そうとする。勢いに任せてその舌をオレの口内に引きずり込んで吸い上げると、廊下の向こうから足音が聞こえてきて後糸引くソレを千切って唐突にを離した。









「ラビ?あんまりを苛めちゃだめよ」

「別に苛めてねぇさ。起こしてやってるだけだし」

「はい、じゃあもうラビは居間でご飯食べなさい、もほら早く着替えて」

「は・・はあーい」









ドアからひょっこりと顔を覗かせた母親の横を平然としながら通り過ぎてオレは居間に向かう。莫迦な。何時まで経ってもこの朝の習慣を学習しないから何時まで経っても毎朝オレに唇を食われてんさ。オレの妹としては上出来過ぎる程上出来な可愛い莫迦。あそこで母親が来なけりゃもうちょい苛めてやんのに何時もアレまでで終わり。後ろから聞こえてくる間抜けで可愛い声に喉の奥で秘かに笑って、登校中にまた怒られることを想った。









「明日は(足音が聞こえても)もう1,2秒くらい粘ってみよっかな」



















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