こんな見えない繋がりに悔しさとイラだちが募ったり体こど弾みそうなわくわくした気持ちになるのはきっと相手が君だから。





















朝焼けの中の君に




着信






















でないでないでない、オレの携帯からは無機質な電子音しか流れてこない、ブツっと音がしても出てくるのは留守番電話とか電話会社の姉ちゃんの声ばっかり、こんなのが聞きたいんじゃない。










「なんででないかな、もう仕事に出かけた?」










息を切らせて駅のホームから走り出た。早朝の街中はまだ眠たそうで人が疎らで活気も無い。走り抜けたコンビニの前には貫徹したらしい若者が少したむろっていた。耳には相変わらず携帯を貼り付けたまま何度も何度もコールを繰り返す。出ない出ない出ない。起きてないの?もう仕事に出かけた?別に今から会いに行くからいいんだけど、いいんだけど、いいわけはない。だって早朝にいきなり押しかけたら、いくら恋人だからって常識的に考てちょっと失礼だろ?










「うーさむっ」










鼻を頬を耳を撫でていく風は冷たくて、こんなに息を切らして走ってるのに顔はちっとも暖まらない。その代わりに体はけっこう火照ってきてる。まあそれが普通なんだけど。見慣れた景色を横目に流して気持ちにせっつかされて脚が動く。いい加減携帯は諦めてジーパンのポケットに突っ込んだ。










「はぁ、」










段々と近づいてくる見慣れた建物に一層速くなる脚に気持ちが踊る。もしかしたらもう仕事に出かけちゃったかも、もしかしたらまだ寝てるかも、もうどっちでもいい、仕事に出かけたならその仕事場まで押しかけてやろう、寝てるなら不法侵入してまでも起こしてやろう。ほらもうすぐ着く、っていう時に、










<ー♪ーー♪♪ーー>










携帯から着信を報せる音楽と振動が。ディスプレイの表示を見る前に確信する、そして弾んだ息を少し咳払いして整えてから通話のボタンをプッシュ。もう走る必要の無い脚は歩いていてもう目の前には君の家。










『おはようラビ、こんな朝早くからどうしたの?』

「おはようさ!どうしたのなんて白々しいさね?今日が何の日か自分が一番よく知ってるくせに」

『・・・。まあね』

「へへ。あ、そうだ、今家?」

『うん、まだ家。』










「そっか、なら玄関の扉を開けてさ」の言葉の前にインターホンを押した。電話の向こうからインターホンが聞こえて来て、ちょっと待っててと電話越しのが言う。うん、待ってるさ、電話でも玄関の向こうでも。笑ってそう返すとパタパタと走り寄ってくる足音が聞こえて目の前の扉が開いた。










「Happy Birthday !大好きさ!」

「わっ」










出てきたに飛びつくが如く抱きつくと少しがよろめいた。それから徐に抱き返されて、顔を見合わせて笑った。オレの服は散々外の冷気に晒されて冷たく冷えていて抱き合っているにも関らず、否抱き合ってるからこそ薄着のにソレがは寒いらしく、が体を細かく震わせ始めたから仕方なく抱き締めていた腕を解いた。










「不意打ちだよ」

「どうしても一番に会って一番に言いたかったんさー」

「!、・・・ありがとう」










驚くのはまあ頷ける、けど驚きながらも笑ってお礼を言ったはとてつもなく可愛くて、せっかく抱き締めるのをやめたけど、また堪えきれなくて再度抱きついた。ああ本当に今日早起きしての家に来て良かった!誕生日じゃないオレの方が嬉しい。










「もうマジで好き!」

「わかったから玄関先で言わないでっ」

「なあはー?オレのこと好き?」

「好きスキ、だからとりあえず中入ってね、ご近所に聞かれちゃ」










朝からハイテンションで(これはが原因)勢いあり過ぎのオレに少々圧されて宥める様にそう返したの言葉の途中でキスをした。玄関先でも構わない、むしろ近所の奴らに見せ付けてやればいい。










「っ・・いいから中入る!」

「入ったら続きさ」

「朝から変な事言わないの」










後ろ髪を掴まれて引き剥がされたオレはそんなにニヤけた顔をしていたのかそんな注意をうけた。あーあー可愛いなー。そんな惚気を口に出しながら家に入るとが朝ごはんは?と聞いていた。・・・そういえば食べた記憶は無い。それと一応寝たけど大して寝た気はしない。の誕生日なのに何でオレの方が楽しみにしてたみたいになってんさ?










「食ってないさあ」

「じゃあ一緒に食べようか」

「マジッ?」

「何食べる?パン?ご飯?」

!」

「却下」










朝なのに、夜帰ってきた旦那を新妻が迎えるようなシーンみたいだと錯覚を起こして勢いに任せて発言してみたものの敢え無く却下された。まあ判ってたけど、却下と言ったがその後笑うコトは予測してなくて思わずその笑った顔にストライクをかました。キッチンまでの廊下をの背中に張り付いてズルズルと歩きながらもう一回言う。












「ん?」

「誕生日おめでとう、生まれてきてくれてありがとう、大好き愛してる」

「ありがとう、私も大好き愛してる」










ようやく服も体もちゃんと暖まってきた頃には窓から入ってくる朝日も温かくなっていて、もう一度とキスをして額を付けて笑った。最初の予定じゃあ夜だけを独占するつもりだったけど朝もこうして独占できたし、何より一番乗りだし、もうオレはすっごい満足。










「プレゼント欲しい?」

「くれるなら欲しい」

「あげるさ、勿論。けど夜にな」

「・・・プレゼントはオレ、とか無しね?」

「あれっ期待してくれちゃってんならオレもプレゼントにして良いさ」

「うわわ、今の無し!」

「なんでー」










そんな話をして笑いながら朝食の支度をするこの時間が1分でも長く続けば良い。というか仕事の時間なんてすっ飛ばして早く夜になればいい。むしろ仕事休んじゃえば良いさ。今日ぐらいずっと二人でいたって良いじゃん、なぁ神様?こんな特別な日くらい二人でいさせてよ。





















Happy Birthday Yuki !
Thank you for being born!

































































改めましておはようございますこんにちはこんばんはゆきさん!
いつもいつも素敵な小説を書かれるゆきさんにラビでなくとも毎回メロメロです。
毎日メロメロです。(メロメロておま)(もうやばいですよこれ)(人はそれを愛といry)
そしてそんな素敵な小説達を有難う御座います、大好きです!
そんなゆきさんに改めて誕生日おめでとうございます、ハッピバースデー!
生まれてきてくれて有難うございます、サイトを開いて下さって有難うございます。
これからのゆきさんに、今までよりももっと幸多からん事を、お祈りしています。
色々とあると思いますがご自愛の上これからも頑張っていって下さいませ!
1ファン1ストーカーとして密やかながらも応援させて頂きます(`・ω・´*)
では色々と至らぬ文章ですが少しでも喜んで頂ければ本望です。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。このあたりで失礼いたしまっす。
To Yukisama From Rain // Thanks : NATURE+0 / DreamMaker